洋裁教室コモノ

洋裁教室コモノ

京都で型紙から服の作り方を学べる洋裁・手芸教室

【洋裁初心者向】最初に知っておきたい基礎知識とは

知識ゼロだけど、これから服を手づくりしてみたい!という方の為に、「基本のき」の部分を「洋裁初心者向」のタイトルで記述していきます。市販の手づくり本などを一人で読み解ける人はいいのですが、本を見ても訳がわからない!という段階の人の導入の助けになれば幸いです。

1・まずは服作りの全体の流れを知ろう

2・できるだけ短い時間で完成する服を作ってみよう

3・誰でも最初は初心者。上手くなるためのコツとは?

この順に今回のコラムは記述していきますね。

1・まずは服作りの全体の流れを知ろう

服を作るためには、材料と道具と場所と時間が必要です。
ここではミシン縫製で作る前提で記述をしますが、手縫いで作ることも勿論可能です。全体の流れを知り、最低限の道具を使って、まずは簡単な服作りをやってみる。それが結局できるようになるための最短の道のりだと思います。

以下が服作りの基本の流れです。
記述されている専門ワード(合印など)は、最初理解できなくても大丈夫です。まずはざっと「何がどういうステップで服作りはするのか」を知ればいいので、全体の把握から入りましょう。

①どのような服を作るか決める(デザイン決定・道具の確認)

当たり前ですが何を作りたいか決めないと、作成することは勿論できません。
まずはどのようなものを作るかのイメージをまとめます。完全オリジナル服をいきなり作るのは初心者にはハードルが高いです。最初は既成の型紙を使って「服を作ること」を何度か体験するのがいいでしょう。

服を作るためには、型紙を作ったり裁断をするための机(平らな台)が必要です。

最低限用意したい道具は、
50~60cmの方眼定規・製図用紙・筆記具(鉛筆と消しゴムでOK)・文鎮・ロータリーカッターとカッターマット(又は裁断が出来る鋏)・糸切り鋏・紙を切る鋏又はカッター・目打ち・メジャー・待ち針・縫い針・針山・指貫・ミシン・アイロンとアイロン台・霧吹きです。
アイロンで消えるフリクションペン・しつけ糸も用意しておくと便利です。

*インスタグラム「洋裁教室コモノ@yousaicomonoにて道具の写真をアップしていますので、是非参考にして下さい

ゴム通しなどは、必要に応じて用意でいいです。
ロックミシン(ジグザクミシン)が無くても服は作れるので、最初から必要はないです。

②型紙を作る

市販の型紙は、殆どが出来上がり寸法(縫い代なし)で型紙は作られています。
切り刻んでしまうとバリエーションの作図が出来なくなるので、製図用紙を上から重ねてトレースします。
その時周囲に「縫い代」をつけ、縫い代付き型紙にします。

「合印」や「布目線」など、型紙内に記述されている線はもれなく写し取るのが重要なポイントです。

③布の必要量(要尺)を見積もり購入、布の下ごしらえする(地直し)

型紙が完成したら、布の必要量を計算します。
畳のヘリなどを利用し布地幅に直定規をおいて幅をとり、型紙を並べてみると計算しやすいです。大きい型紙から置いて、効率良く取れる置き方を模索してみましょう。

買ってきた布は、裁断前に布目を直角に整える必要があります。まずカットされた断面は目通し(糸を抜いて真横で切られた状態にする)をしておきます。

天然繊維(綿・麻など)の場合は一晩バケツなどの水につけて給水させ、軽く水を絞ってできるだけ歪まないように干します。生乾きの時に経糸が直角になるように整えながらアイロンをかけます。

化学繊維の場合は焦がさないように中温アイロンで布目を整え、毛織物(ウールなど)は浸水の代わりに霧をまんべんなく吹いてビニール袋の中で一晩置き、スチームアイロンで布目を直角に整えます。

素材によって手法は様々ですが、布の目をタテ方向に対して経糸(よこいと)を直角になるように整えることを「地直し」といいます。

④裁断をする

一番重要である裁断、洋裁教室コモノではロータリーカッターを使用することをおすすめしています。

最初に中表に二つ折りして台に置いた布に型紙を置きます。
ここでのポイントは布目の方向を正しく配置して置くこと、大きいパーツから置いていくことです。

裁断に入る前に全部の型紙を置いてみて、ちゃんと全部裁断できるかの確認を必ずします。

もし布が足りない時はどうするのか?
着丈を短く変更するか(型紙は前後で同じ寸法を折りたたんで短くします)、布を買い足すことにしてある分だけ裁断してしまうか。布を追加で用意できるかどうかで判断は変わります。布を切り離す前に全体のパーツを取れるかを必ず把握してから作業を進めて下さい。

布目の方向を縦横を変更して型紙を入れてしまいたいと考える方がおられますが、シルエットが変わってしまうのと服そのものの強度が極端に落ちるため、そういうことはしません。

仮縫いをする場合は、縫い代寸法を多めに取る必要があります。又、襟・カフスは本番の布ではなく、シーチングを利用して作ります。型紙が大幅に変更する可能性のあるパーツはシーチングを利用して仮に作成し形を見ることになります。

⑤縫製をする

仮縫いをする場合は仮縫いで型紙の補正をしたあと、ミシン縫製をします。

デザインにより縫製の順番は変わることがありますが、ベーシックな仕立ての順番を記載します。

トップス(ワンピースやチュニックなど)の場合は、肩線で前後見頃を縫い合わせる→袖を肩山で前後見頃と縫い合わせ→首周り(襟の部分)の始末をする→袖下から前後見頃の脇線を一気に縫い合わせる→袖口と裾の始末をする という順番で縫製をすることが多いです。制服のような袖が細いジャケットなど、袖を別に筒状に縫製して本体に縫い付ける場合は少し手順が違います(見頃と袖をそれぞれ作り、袖付け線で本体と合体)。

スカートの場合は、ダーツやギャザーなど(ヒップからウエストへ寸法の差のカーブを出すための)縫いをする→前後見頃を両脇で縫い合わせる。左又は後ろの「開き」の始末をする(ファスナーつけなど)。脇線利用のポケットの場合は脇線を縫う前に縫い付けてから作業します→ウエストベルト付けをする→裾線の始末をする

パンツの場合は、先に前立(ファスナー開き)をつけてしまう場合と、股下を縫ってからファスナー付けをする場合と二種類あります。股下を縫う→股上を縫う(ファスナーつけ)→ベルト縫いつけ→裾の始末の順番で縫うのが最初は分かりやすいと思います。

基本、ポケットや装飾部分などは、できるだけ先に縫い付ける段取りで縫製していきます(パーツが大きくなるほど作業はしにくいです)。

縫製順番はデザインにより上記のものと違ってくることもありますが、カジュアルなものは大体こうやって組み立てていきます。

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2・できるだけ短い時間で完成する服を作ってみよう

洋裁初心者さんが洋服を学ぶ場合は、最初にできるだけ短い時間で出来上がる簡単な服を2〜3着作って「作ること」の全体を把握することを目標におくことをおすすめします。何年も教えていく中で途中で脱落する人は、最初から難しい服を作ろうとしすぎて自滅する方が多いなと感じています。

服飾小物(ポーチなど)なら簡単に出来るかと思い、最初の作成アイテムに選ぶ方も多いです。しかしファスナーつけはミシンが上手でないと綺麗につかないし、時間もかかるのであまり初心者向けではありません。

最初はポケットなし・ファスナー無し・襟付けなし・裏布なし・ボタンなしのデザインの服を作るのが一番簡単です。デザインが簡単な服なら、4〜5時間で完成するものもあります。
初心者の方は洋裁の教室などで指導をうけながら、手順を一つずつステップを踏むように確認しつつ一枚洋服を縫い、もう一度同じ型紙の服を家で一人で縫うのが一番学習効果が高いです。

洋裁教室コモノでは、トップス・ボトムスの超初心者向けの型紙を用意していますので、これをご利用いただくと「基本のき」の習得をしやすいと思います。

最初の段階で超初心者向けの服を2〜3枚縫うのと、インテリア系の作成物(シーツやカーテンや布団カバーなど)を縫うことがおすすめです。
長い距離をひたすら直線ミシンをかける作業をすると、ミシン作業そのものに慣れてきます。ミシンをかける感覚を身につけるのにはある程度の仕事量が必要ですので、小さいものより大きい単純な作業で完成するものを作るのが良いでしょう。

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3・誰でも最初は初心者。上手くなるためのコツとは?

何の世界でも同じことですが、沢山やれば上手くなります。
ある程度の数をこなさないと上手くならないのは洋裁も同じです。

やってみると分かりますが、洋裁の肝は「裁断」の作業です。

寸法の違うものを合わせて綺麗に縫い合わせるのは至難の業。
時々洋裁教室の体験に来られた方の手元をみてびっくりすることがあるのですが、鋏で適当にザクザクカットすると型紙と全く違う寸法になってしまいます。
3ミリ違ってしまうと違う型紙です。パターンの段階でいくら整合性をとっても、裁断がいい加減だと意味がないことになります。

型紙と同じ寸法に切って、縫い合わせるという作業の基本をきっちり身に付けていく。
いい加減に作業することを習慣化させてしまうと、中々修正しにくいものです。
正しく切ることは結局、効率良く作成し服を美しく仕上げることにつながっていきます。

慣れるまでは何事も大変ですが、このサイト記事も参考にして楽しい手づくり生活を送ってくださいね。